【後編】映画『プリズナーズ』ネタバレ&感想

こちらの記事は先が読めない!異色のサスペンス『プリズナーズ』ネタバレ&感想【前編】から続いています!

ネタバレ注意!

◆宗教色の強さ、随所に散りばめられたキーワードで裏の意味を深読みする?しない?

色んな感想ブログを読ませていただいて、宗教的な事柄に対して言及している記事がものすごく多くて驚きました。確かにオープニングから聖書の朗読だしものすごく宗教色は強いです。

神への挑戦をする犯人(悪魔)と、その挑戦を受けて立ち向かう信者(神)と、間で物語を動かし終わりへ導くロキ刑事(北欧神話の神の名前からして異教徒を表している?的な見解が多い)のトライアングルな構図は私にもなんとなくわかりました。

確かに、蛇が悪魔を表しているんだなーと、分かりやすいモノからとってもマニアックなモノまで、考察するためのモチーフがバラまかれていて、そういう考察も説得力があって読んでいて面白いんですよ!!

例えば、ロキ刑事は異教徒なので結局のところ事件を解決に導くのは父親であるケラー(敬虔な信者)であって、彼が頑張っても真実にはたどり着けない…とか。トリックスターという異名もあるロキ神は道化なので、ロキ刑事の無能な捜査っぷりにも説明がつく…とか(笑)それから、狂気に飲み込まれアレックスを拷問しながらも涙をこぼし聖書の言葉を唱えるケラーは最後結局、”信じる者は救われる”展開になる。とか。私の文章力がアレなので上手く伝わらないと思うのですが本当に面白い考察をされてる感想が多くてですね、ぜひググって読んできてもらいたいと思うのですが。

中にはフリーメイソンの指輪をしているロキ刑事が最終的に主人公の命を握る存在になるので=イルミナティが世界の運命を握っている事の暗喩だとか、ちょっとそれは発想が飛躍しすぎてないかと思ってしまうものもあったんですが(笑)陰謀論大好きなので楽しいけど(笑)

こういう考察が出来るのもこの作品の深みの一つだとは思います。間違いなくそういう風にも読めるようにも作ってあるとは思いますしね。

しかし、私はあえてこの物語にそういった要素は含まず観たいなー…と。何よりも、ロキ刑事が無能だなぁ頑張ってるのにから回ってるなぁと思ってしまう理由に「彼は異教徒を表しているから、道化的役割だからそういう行動を取るんだ」と言ってしまったら、裏の意味どころか元々の物語に宗教的要素が含まれていないと話が成立しないって事になっちゃうんですよね。脚本の隙やミステリーとしての構成の上手くいっていない部分にそういう理由をあてはめてしまうのはどうなのかな、と。

上で引用した脚本の方の言葉の通り、「敬虔な信者が容疑者を拷問する」という絵面こそ「人は普段絶対にしないことをやってしまうのか?」という問いの答えを浮き上がらせるにはもってこいなシチュエーションだった、だから必然的に宗教色強いものになった、ただそれだけのような気がしてならないんです(笑)

なので、出来事が巻き起こす人々の心情変化を含めたドラマと誰が何に囚われているのか…そこに注視して観て頂きたいですね。

◆ラストシーンについて

閉ざされた穴の中でケラーが吹いている笛の音を耳にするロキ刑事。そこで映画は終わります。

グッドエンドに落ち着いたようにも見えるラストなんですが……私はこれ、考え方によっては、ケラーが助からない可能性も大いにあるのかなと。人は、自分のした事の業を背負い、どこかでその罪と同等の物を失うように出来ていると私は思うので(因果応報、自業自得の考え方ですね)最後ケラーは人の道を踏み外しアレックスにしてきた非道の数々をその身を持って償う展開になる…かもしれないな、と思いました。もちろん、素直に観れば助かりそうな可能性の方が高いのですけども!いわゆる”鑑賞者に委ねられた結末”だと思うんです!!

だってロキ刑事だよ?

「うーんやっぱり気のせいか」フイッ(立ち去る)

とか十分にあり得る!!!!

神父の家の地下室で「子どもを誘拐して16人も殺したと告解した男の死体」が見つかったのにもかかわらずなぜそこから叔母宅に捜査の手が伸ばせられなかったのか…。確かに親父(ケラー)は怪しかったけどなんでそこばっか尾行…部下とかいないの…誰かにやらせればいいのに…

このラストの後味に不安な気持ちを残すためにロキ刑事は空回っていたのではないか?と思うとそれもしっくりきてしまいます(笑)

きっと、アレックスに対する仕打ちに共感しきれない観客はあのままケラーが助かって収監されるだけでは腑に落ちないかもしれないと監督が配慮してくれた(笑)のかもしれない?(笑)いや、普通に考えれば捕まって罪を償えば納得なんでしょうけども。

だけど考えてみてください。何十年も前に誘拐されていなくなった息子が実は誘拐犯の元で生き延びていて、しかし彼は知的障害を負わされてしまっていて…真犯人と疑われ拷問され、解放された後の彼の精神状態…心の傷が癒えるのにどれだけの時間がかかると思いますか?その彼を支える母親ももう高齢ですよ!!

誘拐されたけど無事に娘が帰って来たケラーと比べるとよっぽど悲惨なんですよこっちの親子の方が!!!!!!

あぁ泣きそうになってきた(笑)

被害者家族が、加害者に求めるものは本当に刑務所で罪を償う事なのかって事まで発想が飛んでしまう。とんでもないラストです。これぞ倫理観と感情の戦いです。深いですね。

◆まとめ

ここまで感情移入させられる出演陣の演技がものすごいです。そこも注目です。

これだけの考察や裏読みがたくさん出来て、あーだこーだと語りがいのある映画。これこそ良い映画だと思います。

強引に「深いです」ってまとめた感がありますが、本当に良く出来た良質サスペンスだと思いますので未見の方はぜひレンタルしてみてください^^


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