イタリア映画『神様の思し召し』感想!人を変えるのは神ではなく”人”。

天才だが傲慢なエリート外科医と、ムショ帰りだが大人気のカリスマ神父。住む世界の違うふたりに起きた、生涯最高の奇跡とは―――?

2015年の第28回東京国際映画祭で「観客賞」の栄光に輝いた、イタリア発のハートフル(ブラック)コメディ!

パンフはこんな感じ。

ミニシアター系の映画はとにかくパンフがオシャレなんです。このシンプルさ!素敵ですね^^

↑映画の名場面たち。全22ページで税抜き667円。

俳優紹介やコラムの他に、「教えて!クセニアおばさん~『神様の思し召し』豆知識~」と題したページがあって、主人公の家で家政婦をしているクセニアおばさんが劇中で出て来たキリスト教ネタの解説をしているページが興味深かったです(笑)

例えば、主人公の名前「トンマーゾ」について。

・トンマーゾという外科医

「トンマーゾという名は偶然ではないの。イタリア語の「トンマーゾ」は、キリストの12使途のひとり”トマス”で、最も有名な逸話は、”トマスの不信”だもの。彼は、弟子のくせに磔刑で死んだイエスの復活がどうしても信じられず、「その脇腹に指を入れるまでは信じない」とまで言う。蘇ったイエスに促されて、その通りにしてはっとする。画家・カラヴァッジョの「トマスの不信」なんてトンマーゾそっくり。中年男の不信という深刻なテーマを軽妙な笑いで包んだ名作なの。」(公式パンフレットより抜粋)

なるほどなるほど、となりますね。そしてこの解説が映画の内容そのものを表しているようで面白いです(笑)

【原題】Se Dio vuole
【制作国】イタリア
【監督】エドアルド・ファルコーネ
【脚本】エドアルド・ファルコーネ/マルコ・マルターニ
【音楽】カルロ・ヴィルズィ
【出演】マルコ・ジャリーニ、アレッサンドロ・ガスマン、ラウラ・モランテ
【公開日(日本)】2016年8月27日
【上映時間】88分
【配給】ギャガ
【IMDB】6.7/10.0

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【あらすじ】

腕利きだが傲慢な心臓外科医トンマーゾは、医大に通う息子アンドレアに後を継がせようと期待していたが、アンドレアが突然「神父になりたい」と言い出したことから大騒ぎに。息子が誰かに洗脳されたと決めつけたトンマーゾは、アンドレアが慕う神父のもとへと向かうが……。【引用元:映画.com】

【感想】

★3.5/5.0

88分という短さがとても潔く、さっぱりとした仕上がり!

『人生、ここにあり!』や『ライフイズビューティフル』なんかでも思いますが、イタリア映画は明るい雰囲気で笑わせて来ながら、唐突に衝撃的な重い展開を置いていき、そのまま観客を置き去りにして爽やかに終わってしまう…そんなイメージがあります(笑)

「あれれ?途中まで笑っていたはずなのに、なんだこの涙は…?そして余韻に残るこの温かさは…?」

エンドロールを観ながら、こういう感覚に陥るものが多いですね、イタリア映画は!(当社比)

テーマは”信仰”なのだけど

個人的には、宗教としての神を素晴らしい!と推すような作品ではなかったと感じました。主人公トンマーゾは全く信心深くなく、劇中でも「相手はカトリック教会。史上最大の蒙味主義団体だぞ!」となかなか過激な発言をしています。

そんな彼が、息子が突然「神父になるんだ!」と言い出した事から、息子を洗脳したであろう神父に会いに行く。そして、その神父と関わっていく中で少しずつ自己を見直し、変化していく。

しかし私は、彼を変えたのは信仰ではなく、あくまでも”ピエトロ神父”という一人の人間だったと思います。彼がたまたま神父であっただけで、彼との語らいの中に神がいただけ。そんな印象。人との出会い・そしてかけがえのない時間を共有することによって、人間は時に衝撃的な変化をするのだということが描きたかったのかな、と。そこの部分が特に感慨深かった。

なので、「宗教映画かぁ…」と二の足を踏んでしまう方でも、気楽に観ていただける作品になっていると思います。

ブラックコメディは人を選ぶ!?

主人公トンマーゾが、ピエトロ神父の人格を試すために「職を失い妻からはDVを受け、障がいのある弟を持つ不幸な中年男」と嘘をついて近付くのですが、神父を信じ込ませるために周囲の人間を巻き込んで一芝居打つシーンがあります。そこで、娘婿に障がいを持つ弟役をさせます。ここのシーンがきっかけになって、後に大爆笑を生むんですが(劇場内でも笑いが起きていました)、やはり”健常者が障がい者の真似をする”という部分は非常にデリケートな問題を抱えていて、観る人が観れば不快になってしまう可能性大ですね。ブラックコメディは不謹慎なネタなどをフィクションであると認識して楽しめる人でないと、難しいかな、と思います。

まとめ

個人的に好きな感じの映画でした。人が人を魅了していく過程がとても興味深いです。ラストの展開はなかなか衝撃的ですが、その結果は受け取る人に委ねられ、どう考えるかによって映画の感想も左右されていく。そんな面白さもあると思います。

ストーリー自体は王道でとても観やすいです。

心温まる、笑えるヒューマンドラマが観たい。そんな方にオススメ♪です!


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