アメリカ大陸には日本ほどではないが、一部の火山帯を中心に温泉が点在します。その中で最も有名なのがアーカンソー州にあるホットスプリングスです。1541年にスペイン人が原住民が古くから使用していた温泉を発見し、ここをホットスプリング(すなわち、熱い湯の吹き出る場所)と名付けました。
しかし、ここは湯量が豊富であるにも関わらず、西欧と同様湿度が低いために入浴の必要が無く、あくまでシャワー、サウナやマッサージとして使用されるにとどまっており、付随するカジノなどのリゾート施設が発展を後押ししています。
また、ホットスプリングスも漫然として健康に良いと見做されていただけであって、温泉と医学も結びつかなかったために、国の広さに対して、温泉開発自体が途上状態にあります。
韓国では日本に似た”浸かる”温泉文化が根付いています。日韓併合に伴い、日本人が朝鮮半島で温泉開発を行ったことに因るものです。
韓国は火山が少ないが、高温が噴出する温泉が多くあります。
しかし、日本とは文化的な相違があり、初めて訪れる日本人はカルチャーショックを受けることがあります(たとえば、入浴の際に何も持たない)。また、汗蒸と呼ばれる伝統的な蒸し風呂もあります。
オセアニアで有名な温泉大国はニュージーランドで、国内には火山が多いために、温泉地も数多く存在しています。
原住民のマオリの人々も温泉の効能を知っており、温泉を療養に用いてたといいます。
しかし、20世紀前半に国を挙げて豊富な温泉水に目を向け、滞在型の温泉リゾートを開発しようとしたが、日本ほど湿潤な気候でないことと、入植した白人には入浴という習慣が根付いていなかったため、さほど進展はしませんでした。
今、ニュージーランドの温泉はスポーツやエクササイズといった健康面で結びつき、あくまでスポーツやアウトドア後に汗を流すための保養施設として発展しています。
また、温泉水を利用した温泉プールは非常に人気があり、温泉地の主力施設となっています。
Last update:2022/8/30